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灘中学校の2020年度算数~1日目大問5

問題です。

右のように数を並べたものがあります。

各段の両端の数は1で,2段目以降の両端以外の数は,その数の左上にある数と右上にある数の和になっています。
この100段目について,その一部(左から2つ,右から6つの数)をかくと,
1 100 …… 75287520 3921225 161700 4950 100 1
です。
また,
11×11=121,
11×11×11=1331,
11×11×11×11=14641,
11×11×11×11×11=161051
です。以上のことを参考にすると,100個の11をかけた数
11×11×…×11×11
の下6桁は□です。
例えば,123456789の下6桁は456789です。

➤➤➤解説

こういった大問11問を、50~60分という時間に仕上げていかないといけません。
1問に割ける時間はせいぜい5分。

問題を読んで、内容を把握し、ルールやヒントから解答への道筋を決めて、
正解にたどり着くまでが、たったの5分。なかなかハードです。
ここで使われている表「パスカルの三角形」は、受験生ならだれでも
さんざん目にしたはず。
ですが、今まで扱ってきた「パスカルの三角形」の問題とまるで違う。
さすが、灘というべきか。

まずは作業です

で、ヒントから、かけ算の答えと、それに対応するであろう表の段の部分を並べて書いてみます。

1段目 11
・・・表では1,1
2段目 11×11=121
・・・表では1,2,1
3段目 11×11×11=1331
・・・表では1,3,3,1
4段目 11×11×11×11=14641
・・・表では1,4,6,4,1
5段目 11×11×11×11×11=161051
・・・表では 1,5,10,10,5,1

気づいたことをもう一歩深く掘り下げて考える

1~4段目は、かけ算の答えと表に並ぶ数字が対応しています。
ですが、5段目からは全く違っている。
ですから、かけ算の答えにするには、表の数字を修正しないといけません。
・・・
よく見ると、表の2けたになっているところを10で割った商が隣にくり上がっていると考えられそうです。余りはそのまま残します。

右端の1と右から2番目の5はそのまま残し、
3番目の10は、10÷10=1余り0 0を残し
隣に1くり上がって10+1=11
11÷10=1余り1 1を残し
またまた隣に1くり上がって5+1=6 この6と左端の1はそのまま使って
161051

これで計算の答えと一致しました。

このような修正を加えると、100個の11をかけた答えになりそうです。

100段目の表は
1 100 …… 75287520 3921225 161700 4950 100 1
この数字に、右の数から順に10で割った商と余りを求め、余りを残し商を左の数にくり上げて行く作業をやります。

右端の1はそのまま残す。
100÷10=10余り0なので、0を残して隣に10繰り上げ。
(4950+10)÷10=496余り0 0を残して、隣に496繰り上げ。
(161700+496)÷10=16219余り6 6を残して、隣に16219繰り上げ。
(3921225+16219)÷10=33744余り4  4を残して、隣に33744繰り上げ。
(75287520+33744)÷10=7532126余り4で、このときの余り4が6桁目。

以上から下6桁は,446001と求められます。

ここまでで出てきたキーワード

パスカルの三角形は知っていても、今までこんな使い方を習った人はほぼいません。
この問題では、知識の有無を問われているのではなく、問題とヒントから自分で作業しその結果から類推していく力が問われているようです。

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